2013年9月19日木曜日

右手系と左手系

右手系と左手系というのは座標系の話です。

すごく端的にいうと、両手でフレミングの法則の時の手の形をします。
親指がX軸、人差し指がY軸、中指がZ軸です。
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b2/3D_Cartesian_Coodinate_Handedness.jpg
wikipedia.org より













当たり前ですが、Z軸の方向が右手と左手で逆なんですよ。

なので、右手系と左手系の間でデータのやりとりをすると残念なことがしばしば起こります。

今回切削したトップブリッジは面対称だったので、右手系左手系を意識することなく
切削できました。が、今後のことを考えると無駄に脳内左右変換の煩雑さや
ワケの分からない座標系由来の不都合の根は早々に断ち切った方が良いでしょう。

ということで、座標系は一貫して右手か左手に統一した方が精神衛生上良いと思うのです。

さて、ではどちらに統一すべきかというと右手系です。
なぜなら中華CNC以外、扱ったソフトウェア全てが右手系だったからです。

ちなみに蛇足な話ですが、私はDirectXから入った人間なので珍しい左手系信者です。
しかし、ほとんどのエンジニアは数学やOpenGLで用いられている右手系を好んで使います。


ということで、ババっと座標系を変えてしまいます。
一番簡単なのは物理的にX軸のステッピングモーターのコネクタとY軸のと交換して
しまうことですが、今回はそうせず Mach3のportのセッティングを変えることにしました。



X AxisのportとY Axisのportのpinを入れ替えました。
これだけ。

これでまた精神衛生上よろしく切削ができるものと思います。

金属の切削と失敗(2)

ちょっと目を離したスキにCNCが止まってしまっていました。
原因は↓の現象が起こってロックしてしまったため。
















6mmの太いエンドミルを使っていたため、エンドミルは折れずにダメージはモーターに
かかってしまいました。
結果モーターの軸が曲がってしまいました。

モーターは早速中国に発注しました。
すぐに使いたかったので早く着くfedex指定です。

モーターが引っかかって停止してしまったため、大電流がコントローラに流れて
ヒューズも焼き切れていたので、交換しました。
不都合はまだ続きます。
スピンドルモーターのスピードコントロールが出来なくなってしまいました。
電流の影響と思われます。

幸運なことにスピンドル周りの回路は複雑ではありません。
オペアンプと555タイマ、パワーMOSFETがあるので
PWM制御でスピードコントロールしてんのかな?って感じでしょうか。













テスターを当てて原因を探っていくと、パワーMOSFETが焼き切れてというのが原因の最有力候補に。
とりあえず、交換してみることにしました。
IRF630というMOSFETで、日本だとRSオンラインにだけ!在庫がありました。
とりあえずポチって













交換。
で、電源をONにすると、スピードコントロールが動きました。
イヤッホー!こういう時は気持ちいいですよね。

モーターもあわせて交換します。
これでやっと切削を再開できるようになりました。

2013年9月17日火曜日

金属の切削と失敗(1)

とりあえず木で目標物を切削してみました。















上出来!
ちゃんとハマることは確認できました。

それはということで本番の15mm厚のA2014ジュラルミンを削り始めます。
















ゴリゴリゴリゴリ。
6mmの2枚歯エンドミルで削っております。

この頃までは良好に削れておりました。
切削速度は遅めに設定し慎重に切削を進めていきます。
しかし、ガキッガキッという音や、切削面の粗さが不穏な幸先を暗示しているようでした。ま、今考えればですが。当時はイケると思ってました。
そんなとき失敗するのですよね、次に続きます。