2013年8月17日土曜日

g-simpleでGコード生成 -生成と確認



首尾よくデータが揃ったらついにGコードの生成です。
ツールバーのGコードボタンをポチります。
上手く行けば切削時間が示されたダイアログが表示されます。

行かない場合は、切削ツールがその材質をサポートしているかや、
荒削り等や仕上げ削り用のエンドミルがちゃんと設定されているか確認してみてください。

 さて、生成されたGコードはg-simple上で確認できます。
ツールバーの一番右の緑丸のボタンを押すと、どう切削されるかのツールパスが表示されます。


さてさて、私がデータを作っている時に、謎の現象に出くわしました。
















 黄色い線はツールパスです。問題はココと書いてある扇状の部分です。
これは予期しないパスでした。
原因から言うと、半径NmmのRを半径Nmmのエンドミルで削ろうとした場合に現れる現象でした。
半径NのRなら半径Nのエンドミルで削れるハズです。
しかしg-simpleでは残念ながらそれは出来ないようなのです。

結局切削のRをほんの少し足すとこの謎の現象は収まりました。

なんか面倒くさい一件でしたが、フリーソフトを使う上の宿命とでも思って乗り越えないと
だめなんですよね。



さてさて、納得行く ツールパスが得られれば次は切削!といきたいところですが、
とりあえずどう削れるかは可視化しておきたいところです。
 そこで切削データから仮想のソリッドを削って成果物の形状を確認するシミュレータに食わせることにします。
有償のCAMではココらへんをシミュレートしてくれるモノは多いんですが フリーソフト界隈では
あんましそういうのが出回ってないんですよね。

さてそんな中今回使ったのは、フリーソフトのNCSim というツールです。
こいつに食わせると大体の出来上がりが想像できますので大変重宝します。


そこらへんでだいたい確認を終えれば次は最終工程の切削に移ります。




2013年8月2日金曜日

g-simpleでGコード生成 −切削条件の設定

まずツール設定ウィンドウで、前に定義したエンドミルを指定します。

次にGコード作成設定ウィンドウで、
ワーク材からの逃げ量を10mmにします。



この逃げ量とはエンドミルが次の切削場所へ移動する場合、
部材からどのくらいの高さで移動するかを指定するパラメタです。
cnc3020は、Zの変域が40mm程度しか確保できませんので、厚めの部材を
削る場合逃げ量は少なくしないと変域をオーバーしてエラーが出てしまいます。
しかし少なくし過ぎると治具に接触して事故が起こったりしますので、そこら辺を
踏まえて適当に指定するのがよろしいかと思います。

次に材料除去実行についてです。
これは島より外や、ホールより内側の部材を削って除去するかの選択項目です。
削らない場合ラインにそってだけ切削し、それ以上のことはしません。

もし材料除去のチェックを外してOKを押すと、非常に危険だという確認ダイアログ
が出ます。



実際に私の場合、その危険がやってきてしまい、スピンドルモーターが暴れて
モーターの軸が曲がってしまい、コントロールboxの半導体は焼き切れ、
お金と時間を大分ロストしてしまいました。
このことについては、後ほど実際の切削の段で詳しく述べたいと思います。

しかしですが、逆に材料除去を行うと切削時間は非常に長くなります。
また、それに伴いエンドミルの消耗も激しくなるでしょう。
そして部材も材料除去の範囲と治具が干渉しないように大きめのサイズを
確保しなければならなくなります。
つまり時間やコストの面で材料除去は相応しくないということに
なると思うのです。


さてこれ等、どちらが良いかはケース・バイ・ケースなので明言できませんが、
まぁ今回のトップブリッジの制作みたいな厚めの金属を切削する場合でなければ
前者でも問題ないのかなと思います。


さて、最後に仕上加工のチェックボックスを外します。
今回はあまり加工面の美しさは重視してないので、いきなり荒削りで目標の
形を削ることにしました。
その後出来上がったブツを見たのですが、やはり荒削りはザラザラで荒いです。
今回私はその程度の品質で問題なかったのですが、
もちっと美しく仕上げたい人は仕上げ加工もしっかり定義した方が良いと思います。